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名古屋大学 大学院生命農学研究科
耕地情報利用研究室
遺伝型・表現型が支配する水稲根圏の微生物食物連鎖構造と機能
植物の根やその周り(根圏)は植物と土壌微生物の最も活発な相互作用の場であり、腸内細菌がヒトの健康にとって重要であるのと同じように、根圏の微生物は植物にとって重要です。植物根が土壌微生物に特徴的な生育環境を提供する一方、植物の良好で健全な生長は根圏微生物群集の構成やはたらきと深い関係にあります。原生生物による捕食作用は、細菌・糸状菌の群集構造や活性に影響を与える重要なファクターであると認識されていますが、根圏での原生生物のはたらきが他の微生物および植物の生育に与える影響はほとんど明らかにされていません。本研究では、水稲根-原核微生物-捕食性原生生物からなる微生物食物連鎖に注目し、水稲の品種に代表される遺伝形質および栽培環境を反映する表現形質によって支配される水稲根からのボトムアップ効果が水稲根圏の微生物食物連鎖構造に及ぼす影響の解明を行っています。また、原生生物の捕食による根圏細菌群集の構造と機能、水稲の生育に与えるトップダウン効果を明らかにすることを目指しています。
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